神戸散策

萌黄の館(旧小林家住宅)

昭和53年7月1日、神戸市は当時「白い異人館」
(現萌黄の館、重要文化財 小林家住宅)
を、借り上げ一般公開に踏み切りました。



明治36年(1903年)、設計A.N.ハンセル(推定)

木造2階建て、寄棟造り。
上げ下げ窓よろい戸つき、煙突煉瓦化粧積み

昭和55年12月18日重要文化財指定

アメリカ総領事ハンター・シャープが建設。
東西方面に外に向かって台形状に突き出したベイウィンドウ
(湾状の窓の意味)が突き出している。
写真の左が南にあたり、神戸市街が見下ろせます。

昭和52年の風見鶏のブーム以来、”anan””NON NO”等の
若い女性向けの雑誌に紹介され北野界隈を訪れる人が多 なってきました。
故小林秀雄(元神戸電鉄社長)の夫人の小林慶子さんは日ごとに増える観光客が
自宅の周囲に集まってくることに気付き我が家が彼らの
関心をいやすことで役立つならと当時つかっていた家具調度品
をそのままにして、自らは借家にうつり一般に公開することに
踏み切られました。


神戸市が買い取ってから平成元年の
修理までは白塗りで、「白い異人館」
と呼ばれておりましたが、修理に伴う調査で
建築当初は淡緑色だったことが判明し、
萌黄色に復元され「萌黄の館」に
改称されました。

※当時の白い異人館であったころの写真は
リンクさせていただいてます
「Remember of Kobe for Me」の「白い異人館」に。 そのころは今の北野広場も整備されておらず、
今と違った景観です。
今は観光地としての北野ですが、白い異人館で
あった頃はまったく普通の
住宅として街にとけこんでいたのです。

参考文献 「異人館のある町並み 北野・山本」 神戸市教育委員会
トップ萌黄の館の写真は、KENNELさんに頂きました。ありがとうございました。