- 神戸市街地下を走る大容量送水管 -

神戸市は水源の3/4を阪神水道企業団からの受水に頼っています。
既存の送水管は六甲山麓を東西に走る下の図の黄色の点線
のところなのですが、なにしろ阪神淡路大震災を超えてきた水道管であり、
そのダメージもはっきり確認できない状態です。
 


そこで神戸市では災害時の危機分散を考慮し、
新たに耐震性の高い送水幹線を整備することになりました。
現在、芦屋市境〜住吉川立杭間が完成。
今回は王子立杭(中央区大日通り1丁目)〜布引立杭(中央区熊内橋通り7丁目)
までの約1.5km区間の送水トンネルの開通記念のウォークが
行われました。
上の図の赤い線のところを歩きました。

 

階段で地底深く30m下ります。

 

下を見ると人が小さく見えました!

 

この管の中を水が走り抜けることになります。


 

さあ、ここからトンネル(セグメント)
に入ります〜。

 

セグメントの中は
レールが敷かれています。

 

電気はついているので
足元は明るいです。

くぐっているトンネル(セグメント)は外径3.35m。
次の工事でこの中に送水管を通します。
送水管の直径は2.4mです。
セグメントと送水管の間の隙間は
発泡モルタルで充填されるそうです。


●第一期計画区間は芦屋市境〜奥平野浄水場までの13.7km

●計画最大送水能力は約40万立方メートル/日




地上ではどのあたりかよくわかる写真



青い光は目印のところ?



途中2箇所の急カーブ




カーブのところはセグメント
の幅が狭いです。



セグメントはすべて 
ナンバリングされています。



資材はこんなトロッコで運ぶのですね。



王子から布引へはだんだん深くなり布引立杭のあたりでは深さ60mにもなります。
そしてセグメントが通されているところはもう地下水になっていてセグメントを構成している鉄板の厚さは3mmということです。
そう説明を聞くと、セグメントが内側に押されてふくれているのがわかりました。
実際は送水管が通されてから送水管とセグメントの間はモルタル充填されるので大丈夫でしょうが 今はなんとなく不気味に感じました〜。

♪落書きコーナーが♪

トンネルの中を歩くこと45分。
ようやく布引立杭のところにきました。
そこには落書きコーナーがあり、記念に一筆。
思い思いの記録を残します。
ここは送水管が通されたあと、
モルタルが充填されるので永久的に
目にふれることはありません。

脱地震
と、書かれた方がいました!
そう、本当に震災後は水が貴重でした。
災害に負けない水道管に!



こんなエレベーターで地上へ



地上から見てみました。下は60m!



セグメントを掘った時に出た石。
そのセグメントのNOが書かれています。

この各立杭は、緊急の時の応急給水拠点になります。
何らかの緊急事態に送水が止まったとしても、
この東西に繋がる送水管には水が満たされています。
貯留可能量59,000立方メートルの水が確保され
この給水拠点から汲み上げられるのです!

地上に上がってびっくり。
どこかと思えば、新神戸駅の南側。
そういえば、何か変わったものができたなぁと
横目で見ながら通っていたところでした。
私達が知らない間に、地下で着々と
こんなすごいものが出来上がっていたのでした!!

調査日:2007年11月11日
説明図:神戸市水道局

 

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