「2005年1月13日 神戸ポートアイランド西バースに飛行船ツェッペリンNT号が日本初上陸。 翌14日土浦に向かって飛び立ちました。」
日本郵船グループは愛知博の空からのPR、及び遊覧飛行事業のため、 飛行船ツェッペリンNT号を購入、2004年新会社日本飛行船を設立しました。
★ 神戸上陸の話はなかった! 当初、飛行船を購入した日本郵船の2004年6月18日の発表では日本へ、各国の上空を飛び宣伝飛行をしながら 北海道石狩までの飛行予定でした。 スケジュールは以下のとおり。
6月21日 ロンドン 7月 8日 コペンハーゲン 6月25日 フランクフルト 7月10日 ストックホルム 7月 2日 ミュンヘン 7月12日 ヘルシンキ 7月 5日 バンクーバー 7月18日 モスクワ 以降 ノボシビルスク、サハリンスクを経て北海道石狩新港へ到着予定
★ どうして海路に?? 7月初めヘルシンキまでの飛行を終え、いよいよロシア上空を飛行し、日本へという時にとんでもないことが 勃発しました。 モスクワから飛び立った旅客機2機がテロのため墜落。 その後もロシア国内にてテロが続きました。 このままロシアを飛行するとロシアから出国できないということもあり得ます。 すると翌年3月の愛知博に間に合わない! ということで苦労して取得したロシア上空飛行の飛行権も無駄にして、急遽海路で 日本を目指すことになりました。
★ そしてイタリアから その時フィンランドのヘルシンキまで来ていた飛行船はいったんドイツまで引き返し イタリアに向かいました。 南イタリアのジョイア タウロ港から特殊船、DOCK EXPRESS 10に載せられ運ばれることに なったのです。 めだつ船体を両側の積荷に隠して。
かくしてイタリアを出てから1ヶ月後2005年1月12日、神戸ポートアイランドに 到着したのでした。 陸揚げは潮位にあわせて翌朝に行われました。 神戸は震災10年、その日の夜にはあの年と同じようにホテルに「ファイト!」の文字が浮かびました。
1月13日は早朝7時半に、ツェッペリンNT号は 引き出されていきました。 神戸上陸の瞬間です。 朝日に輝いて。
でかいです。 ソロリソロリとひきだされていきました。
やっと上陸完了。 こんなそそり立つ積荷にかくされて やってきたのですね〜
2004年12月2日のスマトラ沖地震の際には 震源地の100km西のところを航行していましたが 幸い被害はありませんでした。 海路輸送という苦渋の選択を迫られて はるばるやってきたツェッペリンNT号。
このあと、震災10年の神戸の空を旋回し飛び立つ飛行船ですが、 その様子はごはんつぎまろさん のHPに詳しいです。 昨年2007年の末に東京方面の飛行を行い、 また2008年春、関西上空にやってきます。 夢を乗せた飛行船が♪ 2008年2月4日記